Tuesday, May 28, 2013

橋下徹大阪市長の外国特派員協会での釈明会見

どの国にもおかしな首長は必ずいるらしい。

今日は、コカイン・ビデオのスキャンダルで騒がれているトロント市長、ロブ・フォードの誕生日だった。コカインを吸っているビデオをドラッグ・マフィアから買収するための募金は、ついに目標額の2000万円に到達した。しかし、肝心なビデオの存在はいまだに不明であり、フォード氏が2000万円以上のお金を払ってマフィアから買い取ったとか、いろいろな噂が流れている。

今日の市長の誕生日に、フォード市長が辞任するのではないかと期待され、記者会見も行われたが、結局、自分がこれまでに市長として達成したことの宣伝だけで終わり、辞任の二文字を口にすることはなかった。

27日には、日本のおかしな首長の1人が、外国特派員協会で釈明会見を行った。


橋下徹大阪市長外国特派員協会会見

まずは、ハシシタが、報道の自由は認めるが、メディアによって、従軍慰安婦についての自分の発言の一部が文脈から切り取られ、本来の意味とは正反対の意味をもって報道されたことが残念であると伝えることから始まり、先日の発言とは、全く反対のことを述べ始めたのには笑ってしまった。

実際に、どの部分が切り取られたのか、具体的に説明がなかったので、全く説得力がなかった。日本のメディアは、ハシシタが述べたことを正確に伝えており、何よりも、5月13日のハシシタのぶらさがり取材の発言がYouTubeに証拠として残っているのだから、ハッタリを述べているのは、明らかだった。

橋下大阪市長、軍規律維持に慰安婦制度が必要だったとの考え示す

(FNN 13/05/14)


上の動画で述べているのとは、全く逆に、外国特派員協会の釈明会見では、「政治家としての基本的な理念と1人の人間としての価値観として、基本的人権、自由と平等、民主主義の理念を最も大切にしており、女性の尊厳を基本的人権において欠くべからず要素であり、重要視している」とか、「第二次世界大戦中に日本兵が慰安婦を利用したことは、女性の尊厳と人権を蹂躙する決して許されないこと」などと、自分の考えとは全く反対の意見をヒョウヒョウと述べていたというよりも、誰かが書いた原稿を悪気もなく読んでいたのにはあきれた。

少し前に日本人を相手にした記者会見では、確かに、「兵士の士気を高めるために、慰安婦は必要だったいうのは誰でもわかる。」などと述べていたこととは、全く正反対なことを外国人記者を前にしたとたん悪気もなく述べるという図太い神経をしているハシシタ。

その他、兵士による女性の人権の蹂躙が日本特有のもののように話されているが、日本だけの問題ではなかったとか、2ちゃんねるでネトウヨが主張しているようなことを言い訳がましく付け加えていた。

外国特派員協会の釈明会見では、普天間で米国の司令官に会ったとき、「もっと沖縄の風俗業を活用して欲しい。」と延べ、司令官を凍りつかせたことへの言い訳も用意されていた。沖縄の在日米軍の性犯罪によって、沖縄に住む女性の人権が蹂躙されており、沖縄の女性を救ってあげたいという強い願望から、兵士の性欲の捌け口として、日本の法律上認められている風俗業を勧めたというのだ。

一見、女性を軽視する発言から沖縄の女性の人権を守ってあげるヒーローにでもなったように思えるが、風俗を勧めるというのは、やはり、間違っている。米兵たちは、風俗業に出入りするのは禁じられているからよかったようなものの、強制的に慰安婦として働かされていた女性と同じように、何かの事情でしかたなく風俗業に従事している女性たちにとって、ハシシタの発言は、一歩間違えたら性犯罪者になりかねないような米兵たちを相手にしなくてはいけなくなるのかと恐怖を感じたのではないだろうか。

又、沖縄の人たちも、性犯罪やオスプレイの騒音などで大きな迷惑をかけている米兵たちが、仕事のために日本に来ているのに、風俗で遊んでいたら、どう思うだろうか。

心理学的、または生理学的に言って、米兵が風俗で遊べば、沖縄の女性への性犯罪がなくなるというのもおかしな発想だと思う。なぜなら、レイプと性欲は、全く別のもので、女性をレイプする男性は、性的欲求不満が強いからではなく、支配欲が強いのだ。だから、性的欲求不満を解消すれば、レイプがなくなるというのは、全くとんちんかんな発想なのだ。

それにしても、今回の発言によって、予定されていた訪米も取りやめとなってしまい、ハシシタにとっていい勉強になったことだろう。日本の2ちゃんねるやTwitterなどネットから学んだ浅知恵が彼に災難をもたらした。これからも、何か発言する前には、日本での一方的な考え方だけではなく、世界的に通用するソースからよく調べてから物を言って欲しい。例えば、従軍慰安婦についての発言をするのだったら、実際に従軍慰安婦と面会して、事情を聞いてから発言するべきだった。風俗についての発言をするのだったら、相手国の事情も調べるべきだった。

いまさらながら、日本で通用することでも、世界では通用しないこともあるということもよく覚えておいたほうがいいだろう。




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